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オナ族(読み)オナぞく(英語表記)Ona

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オナ族
オナぞく
Ona

南アメリカの南端フエゴ島に住むラテンアメリカインディアン少数民族。もともと狩猟を営み,ラクダ科のグアナコと呼ばれる動物の肉を主食とし,そのほか,ウマ,貝類,イチゴ,キノコなども食料とした。気候は寒いが家屋を建てるという例はほとんどなく,普通は獣皮風よけにして寝た。弓矢,銛,投石器,籠など簡単な道具をつくっていた。彼らは 40~120人の父系バンドを組織し,各バンドは一定地域を占拠して,侵害者に対しては強靭に戦った。悪霊に対する恐れと唯一の最高神に対する信仰を基盤とする宗教をもっていた。

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世界大百科事典内のオナ族の言及

【アメリカ・インディアン】より


[採集・狩猟民]
 アルゼンチンとチリ南部の地域は,16世紀のヨーロッパ人の植民地に入るまで農耕が行われなかった。チリのアラカルフ族やヤーガン族,フエゴ島のオナ族のような狩猟と漁労を生業とする民族や,アルゼンチンのパンパでグアナコ,レア,その他の小動物の狩猟で生きるテウェルチェ,プエルチェ,ケランディ,チャルアの諸族がいた。ヨーロッパ人の移住に対しては強い抵抗を示し,両者の争いは19世紀まで続くが,結局は敗れてこの地域のインディオはほとんど絶滅してしまった。…

【衣服】より

…しかしそれだけでは説明しきれないケースが若干ある。例えば南米のフエゴ島の原住民オナ族は,寒冷な湿気の多い所に住むが,身につけるものといえば腰布とアザラシやカワウソの皮で作った袖なしの外衣だけである。昼間は暑いが夜は急激に温度の低下する地域に住む,アマゾンやオーストラリアの原住民も,体を覆うことをせず一年中裸で,夜はたき火をしてこげるほど近くで互いに体を寄せ合って眠るだけである。…

【皮∥革】より

…ヌエル族ではこのケープを身につけているものは豹皮の長(しゆうちよう)と呼ばれ,争いを調停する聖なる宗教上のリーダーとして敬われている。一枚皮を衣服として常用している例としては,南アメリカ南端のフエゴ島のオナ族があげられる。彼らは南極に近い寒帯に住むが,裸の上にグアナコの毛皮を,肩から全身を包むように覆うだけで生活している。…

※「オナ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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