グアナコ(読み)ぐあなこ(英語表記)guanaco

翻訳|guanaco

日本大百科全書(ニッポニカ) 「グアナコ」の意味・わかりやすい解説

グアナコ
ぐあなこ
guanaco
[学] Lama guanacoe

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ラクダ科の動物。南アメリカのペルーからアルゼンチンパタゴニアまで分布し、草原や半砂漠地帯、山岳地帯に生息する。体形は同じラマ属の他種に似るが、体長1.5メートル、肩高1メートル、尾長25センチメートル、体重50~100キログラムで、羊毛状の長い毛で覆われている。体毛は体上面が暗黄褐色、下面が白色で、顔は黒っぽい。1頭の雄と4~10頭の雌で構成される小群をなしてすみ、危険が迫ると時速50キロメートルの速力で走る。草を主食にする。妊娠期間はおよそ10~11か月で、1産1子。哺乳期間は3か月ほどで、寿命は約20年である。

中川志郎

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グアナコ」の意味・わかりやすい解説

グアナコ
Lama guanicoe; guanaco

偶蹄目ラクダ科。体長 1.8~2.3m,肩高 0.9~1.3m。体には羊毛状の毛が生え,体側や大腿部の毛はやや長い。耳はビクーニャよりも短い。後肢のかかとの下方の内外両側に,楕円形の毛のない部分,すなわち「たこ」がある。 10頭ほどの雌とリーダーの雄1頭から成る小群で生活している。時速 56kmほどで走ることができ,泳ぎもうまい。食物は草類。南アメリカのチリ,アルゼンチン,ボリビアに分布し,低地から標高 3900mまでの高地の半砂漠地帯や草原にすむ。

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