ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オーステンパー」の意味・わかりやすい解説
オーステンパー
austemper
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…S曲線の形状および位置に影響を及ぼす因子は,添加元素,結晶粒度,オーステナイト化の最高加熱温度などである。S曲線は鋼の焼入れ条件の決定や,オーステンパー,マルクエンチなどの特殊の熱処理のさいに利用される。オーステンパーaustemperingとは鋼をオーステナイト化し,Ar′とAr″の間に急冷して,オーステナイトが変態完了するまでその温度で等温保持してベイナイト変態させる方法で,マルクエンチmarquenchingとは一種の中断焼入れで,Ms点直上の熱浴に焼入れし,試料が均一になるまで等温保持し,その後空冷してマルテンサイト変態を徐々に起こさせる方法である。…
…前者は比較的軟らかいが靱性(じんせい)に乏しいのに対し,後者はバランスのよい強度と靱性を有する。下部ベイナイトを得る恒温保持処理は,オーステンパーaustemperingと呼ばれ,自動車用鋼などの熱処理として採用されている。鋼(はがね)【柴田 浩司】。…
※「オーステンパー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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