カストルとポリュデウケス(その他表記)Kastōr kai Polydeukēs

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

カストルとポリュデウケス
Kastōr kai Polydeukēs

ディオスクロイとも通称されるギリシア神話の双子神。インド神話のアシュビン双神との類似が著しい。スパルタ王妃であったレダが,白鳥に化身したゼウスと交わって産み落した卵から,姉妹のヘレネおよびクリュタイムネストラとともに誕生したが,このうちポリュデウケスとヘレネだけがゼウスの子で,カストルとクリュタイムネストラは,レダの人間の夫テュンダレオスの子であったという。このためアルゴ船の遠征に加わるなど多くの活躍をしたあと,最後に従兄弟にあたるイダスとリュンケウス兄弟と争ったときに,カストルはイダスに殺され,ゼウスは生残ったポリュデウケスだけを昇天させようとした。しかし彼は,カストルと離ればなれになるのを拒んだので,ゼウスは2人がポリュデウケスの不死を分け合い,1日おきに神界と冥府で暮すことを許したという。ポリュデウケスはローマではポルクスと呼ばれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む