カワカゲロウ(読み)かわかげろう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カワカゲロウ」の意味・わかりやすい解説

カワカゲロウ
かわかげろう / 川蜉蝣

昆虫綱カゲロウ目カワカゲロウ科Potamanthidaeの総称。日本にはキイロカワカゲロウPotamanthus kamonis1種のみが生息する。体長10ミリメートルほどで、全体に黄色を帯びたはねをもつカゲロウである。前翅(ぜんし)長10ミリメートル内外、尾は3本で、その長さは15~20ミリメートル。頭部の中央に前胸に達する褐色の縦紋がある。腹部側方にも褐色紋がある。また、前翅前縁には褐色のまだら模様があり、肢(あし)は黄色。幼虫河川の流れのあまり激しくない区域の石下にすむ。細長くやや円筒形、淡黄褐色に緑褐色の斑紋(はんもん)がある。えらは6対あって、いずれも同形で、披針(ひしん)形で羽毛状に細裂している。成虫は6~8月に羽化する。北海道、本州、四国、九州に分布する。

[山崎柄根]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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