キルシュワッサー(読み)きるしゅわっさー(その他表記)Kirschwasser ドイツ語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キルシュワッサー」の意味・わかりやすい解説

キルシュワッサー
きるしゅわっさー
Kirschwasser ドイツ語

サクランボを発酵させてつくる蒸留酒。単にキルシュともいう。キルシュはサクランボ、ワッサーは水または酒を意味する。通常は小粒で糖分の高い野生種のブラックチェリーを摘み取ってつぶし(種子までつぶすことがある)水を加えて発酵させる。大部分単式蒸留機で蒸留する。キルシュワッサーは、貯蔵し熟成することにより品質は向上するが、着色を嫌うので、磁器かガラスの容器を使い、樽(たる)詰めはしない。多くリキュールの製造原料になる。

[原 昌道]

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飲み物がわかる辞典 「キルシュワッサー」の解説

キルシュワッサー【Kirschwasser(ドイツ)】


さくらんぼを種子ごとつぶして発酵させ、その発酵液を蒸留してつくる、ドイツ南西部のシュバルツバルト地方産の蒸留酒リキュールの原料、カクテル洋菓子などに用いる。無色透明で、アルコール度数は40~45度。◇「キルシュ」ともいう。

出典 講談社飲み物がわかる辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のキルシュワッサーの言及

【キルシュ】より

…サクランボを原料として発酵,蒸留した酒で,キルシュワッサーKirschwasserともいう。ドイツのシュワルツワルトのサクランボを使ったものが有名であるが,ほかにスイス,フランス,ハンガリー,デンマークなどでも造られている。…

【ブランデー】より

…ブランデーは,〈焼いたブドウ酒〉の意のオランダ語のbrandewijnやフランス語のvin brûleに由来する。したがって,本来はブドウ酒を蒸留してつくるグレープブランデーのことで,他の果実酒を蒸留したフルーツブランデーはそれぞれ原料果実名を冠して呼ぶ。ブランデーはふつう白ブドウ酒を単式蒸留機で2回蒸留してアルコール分63%内外のスピリッツをとり,これをオークの樽で熟成させる。初めは無色で香味の粗かったものが,こはく色に色づき,味はまろやかになり芳香を生じてくる。…

※「キルシュワッサー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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