サクランボを原料として発酵,蒸留した酒で,キルシュワッサーKirschwasserともいう。ドイツのシュワルツワルトのサクランボを使ったものが有名であるが,ほかにスイス,フランス,ハンガリー,デンマークなどでも造られている。完熟した実だけを,一部は核ごとつきくだいて発酵させ,ポットスチルで2回蒸留する。蒸留後は2~3年貯蔵するが,キルシュは変色しやすいので,ガラス,ホウロウなどの容器が使われ,木製樽は使わない。核の中から抽出されるベンズアルデヒドによる芳香をもつ無色の酒で,アルコール分45%程度。食後酒として用いられ,リキュールの基酒としての用途もひろい。また,スイス料理のチーズフォンデュには欠かせぬものであり,製菓用にも多用される。
執筆者:大塚 謙一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…後者によって得られるグレーンウィスキーは香味が軽く,これをモルトウィスキーと調合することによって,現在スコッチの主流となったブレンデッドウィスキーがつくられるようになった。単式蒸留機の蒸留酒は,アルコール以外の揮発成分を多く含み,原料由来の香りを有し,現在ではモルトウィスキー,コニャック,ヘビーラム,ミディアムラム,キルシュ,テキーラ,および泡盛を含む日本の本格焼酎などが,これで蒸留されている。連続式蒸留機の蒸留酒は,アルコールの純度が高まるほど原料の特徴が失われ,酒はソフト化する。…
※「キルシュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新