キンチ(読み)Kinch,Edward

朝日日本歴史人物事典 「キンチ」の解説

キンチ

没年:1920.8.9(1920.8.9)
生年:1848.8.19
明治時代に来日したお雇い外国人。イギリス農芸化学教師。明治9(1876)年11月,内務省勧業寮(のちの勧農局)の招聘により来日し,駒場農学校の初代化学教師となった。同校農学科,獣医学科の生徒に化学,農芸化学を教授する一方,勧農局農学課分析掛の指導者として土壌,肥料,飲食物等々の分析を行い,また駒場農学校農場で畑作肥料試験を実施し,わが国における農芸化学発展の基礎を築いた。14年4月イギリスへ帰国,サイレンセスター農学校化学教師として活躍した。大正8(1919)年7月には,農学博士会の推薦により,わが国文部大臣から農学博士の学位が授与されている。

(友田清彦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「キンチ」の解説

キンチ Kinch, Edward

1848-1920 イギリスの農芸化学者。
1848年8月19日生まれ。ロイヤル-カレッジ-オブ-ケミストリーにまなぶ。明治9年(1876)内務省の招きで来日。東京の駒場農学校教師のかたわら,勧農局で土壌や肥料の分析を指導し,わが国に農芸化学の体系を導入した。14年帰国し,のちサイレンセスター農学校教師。1920年8月6日死去。71歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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