クラシックバレエ

知恵蔵 「クラシックバレエ」の解説

クラシック・バレエ

一般にはトゥ・シューズを履いて踊るダンスの総称として用いられるが、狭義には、フランス人振付家マリウス・プティパが19世紀末にロシアにおいて確立した様式を指す。バレエ演劇と純粋舞踊という2つの要素からなるが、ロマンティック・バレエが演劇と舞踊の融合を目指したのに対し、クラシック・バレエにおいては両者が分離され、演劇的部分はマイムによって演じられ、その間に、物語とは直接に関係のない純粋舞踊が挿入される。重きが置かれるのは後者である。また、男女のペアによるグラン・パ・ド・ドゥの形式が完成し、これがバレエ全幕の中核を占める。最高傑作には、プティパ振り付けの「眠れる森の美女」「白鳥の湖」「ドン・キホーテ」などがある。

(鈴木晶 舞踊評論家 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

世界大百科事典(旧版)内のクラシックバレエの言及

【バレエ】より

…たとえば歴史的バレエ,民族的バレエといった分け方であるが,そういう種類分けはさして重要でない。しかし,バレエそれ自身の構成方法からくるクラシック・バレエとモダン・バレエとの区別は重要である。クラシック・バレエとは,そのバレエの構成法がクラシックな方法により,そしてそこに用いられるダンスは同じくクラシックなものによるものをいう。…

【ロマンティック・バレエ】より

…狭義には1830‐50年をいうが,プレ・ロマンティックおよびポスト・ロマンティックといわれる時代も含めて1820‐70年とすることもある。バレエ史では芸術史一般にみられる古典主義からロマン主義へという時代様式の流れとは異なり,17世紀後半に現在用いられているバレエ(正確には古典舞踊)の技法の基礎がおかれたときから20世紀初めまでをクラシック・バレエの時代といい,古典舞踊の技法に準拠する作品を同様に定義することがある。この場合はロマンティック・バレエはクラシック・バレエの中の一時期をさす名称となる。…

※「クラシックバレエ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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