クラードニ(読み)くらーどに(その他表記)Ernst Florens Friedrich Chladni

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クラードニ」の意味・わかりやすい解説

クラードニ
くらーどに
Ernst Florens Friedrich Chladni
(1756―1827)

ドイツ物理学者ウィッテンベルクの生まれ。初め法律を修めたが、のちに実験物理学に没頭した。18世紀中ごろにおける弾性体振動研究は始められたばかりで、その方程式を出すのに、オイラーやD・ベルヌーイは一定のエネルギーの式を変分することにより成功していた。クラードニは同世紀末ごろより実験的に棒の横、縦、捩(ねじ)りの振動を研究した。また板の振動の研究において、水平に置いた板や膜が横振動をしているときに、その上に乾いた細かい砂をまくと砂はその節線の部分に集まることを発見した。これはクラードニ図形とよばれている。さらに固体および気体内の音の速度測定し、これらの研究から低音管楽器を発明した。音響学の父とよばれている。

[佐藤 忠]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「クラードニ」の意味・わかりやすい解説

クラードニ

ドイツの物理学者。初め法律を修め,のち物理学に転向。棒や弦,板の振動を実験的に研究,固体・気体内の音の速度を測定,1787年クラードニの図形を発見。音響学の父と呼ばれる。

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