クラードニ図形(読み)クラードニズケイ

デジタル大辞泉 「クラードニ図形」の意味・読み・例文・類語

クラードニ‐ずけい〔‐ヅケイ〕【クラードニ図形】

板の上に砂などの細粒をばらまき、音響などによる機械的振動を加えたときにできる図形共鳴によって振動する部分)と振動しない部分()が生じ、振動しない部分に細粒が集まることで幾何学的な図形になる。17世紀にフックが発見し、のちにクラードニ著書で紹介された。クラドニ図形

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クラードニ図形」の意味・わかりやすい解説

クラードニ図形
くらーどにずけい
chladni's figures

板の上に砂をまいておき、板を振動させたときにできる砂の描く図形。ドイツの物理学者クラードニによって発見された。一般に物体を振動させると、大きく振動する部分、すちわち腹(はら)と、ほとんど振動しない部分、すなわち節(ふし)ができるが、二次元の板の場合、節は線状にでき、節線とよばれる。板を振動させるとその上の砂は節線上に集まるので、クラードニ図形ができあがる。これを利用して板の振動の形態モード)を調べることができる。単純な方法であるが簡便であり、現在でもギターの胴板の振動を調べるときなどにも使われている。

[比企能夫]


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世界大百科事典(旧版)内のクラードニ図形の言及

【振動】より

…板の上に細かい砂などをまいておいて振動させると,砂が節線の部分に集まってその形を観察することができる。これはドイツの物理学者クラードニErnst Florens Friedrich Chladni(1756‐1827)によって発見されたことからクラードニ図形と呼ばれている。【有山 正孝】。…

※「クラードニ図形」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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