ケッペン(Wolfgang Koeppen)(読み)けっぺん(英語表記)Wolfgang Koeppen

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ケッペン(Wolfgang Koeppen)
けっぺん
Wolfgang Koeppen
(1906―1996)

ドイツの作家。俳優、演出家、ジャーナリストなど多彩な活躍ののち、ナチス時代には一時オランダに亡命戦後は1950年代初期の西ドイツ社会を風刺した一連の小説で脚光を浴び、とくに政治の腐敗を暴いた『温室』(1953)でアクチュアルな作家となった。その後は旅行記やエッセイなどの領域に埋もれていたが、76年に自伝風の小説『青春』を発表して再度注目され、92年には強制連行を生きのびた実在するユダヤ人の手記かたちをとった大作『ヤーコプ・リットナーの地下牢の記録』を完成した。

[早崎守俊]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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