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強制連行 きょうせいれんこう

百科事典マイペディアの解説

強制連行【きょうせいれんこう】

日中戦争の激化に伴う労働力や軍要員不足を補うため,日本が敗戦まで国策として行った朝鮮人,中国人の大規模な強制的労働力の動員。1938年の国家総動員法,1939年の国民徴用令に基づき日本内地,樺太,南方方面に投入,内地では炭鉱・鉱山,軍事工場,土木などに多く配置された。
→関連項目強制労働勤労動員在日朝鮮人朝鮮総督府歴史認識問題

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世界大百科事典 第2版の解説

きょうせいれんこう【強制連行】

1937年に日中全面戦争に突入して以降,労働力や軍要員の不足を補うために,日本は国策として朝鮮人,中国人を日本内地,樺太,南方の各地に投入したが,駆り集め方が強制的であったためこう呼ばれる。38年4月には国家総動員法が,翌年7月には国民徴用令が公布され,日本の内外地における労務動員計画がたてられた(〈徴用〉の項参照)。39年の動員計画数110万のうち8万5000は朝鮮人に割り当てられ,各事業主にその狩出しを認可し,42年からは国家自身の手になる〈官斡旋〉に移行した。

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世界大百科事典内の強制連行の言及

【浮島丸事件】より

…青森県大湊港から在日朝鮮人約4000人を載せ母国朝鮮の釜山港に向けて同月22日に出航した同船はアメリカ占領軍からの停船命令をうけ舞鶴港に寄港しようとした際,爆沈して,死亡者500人余り,行方不明者千数百人を出した。これらの乗船者の大部分は戦時強制連行によって北海道,青森県などの東北地方での強制労働に従事した者とその家族で,8・15解放を迎え故国への帰途についたものである。爆沈の原因は調査が不十分なため正確なことは不明であるが,湾内に敷設してあった機雷に触れたためであるとの説と,同乗の海軍将校が釜山に到着すれば報復をうけるおそれがあるため爆破,沈没させたとの説がある。…

【在日朝鮮人】より

…日本帝国主義の朝鮮植民地支配の結果,日本への渡航・移住を余儀なくされたか,あるいは日中戦争,太平洋戦争中労働力として国民徴用令などで強制連行され,戦後は米・ソによる南北朝鮮の分割占領,朝鮮戦争などによって日本に在留せざるをえなくなった者およびその子孫をいう。
[形成過程]
 在日朝鮮人は1911年末には約2500人であったが,日本の土地略奪政策の遂行による農民の零落と,日本資本の労働力需要の増大によって1920年には3万人を超えた。…

【石炭鉱業】より

…しかし戦争の進行につれて坑木,爆薬,機械類の不足が目立つようになり,とりわけ熟練労働者不足が顕著になった。この労働者不足を補うために朝鮮人や中国人の強制的就業が大規模に実施され(強制連行),また勤労報国隊などが動員された。このような必死の増産努力によって43年度までは5500万t程度の生産を維持しえたが,44年に入ると生産は減少し,45年には物資不足,労働者不足,濫掘による荒廃のために石炭鉱業の生産体制は崩壊した。…

【太平洋戦争】より

…陸海軍現役軍人は,1941年の241万名から敗戦時には719万名(出陣学徒や志願による海軍少年兵などを含む)に増加し,44年2月の労働者3329万名のほか,敗戦時の動員数は徴用工616万名,25歳未満の未婚の女子による女子挺身隊員47万名,学徒勤労動員による小学生から大学生までの動員学徒343万名にのぼった。それでも足りない部分は,朝鮮人と中国人の強制連行によって補われ,1939年から45年に内地へ強制連行された朝鮮人は72万名とも152万名とも言われ,1943年4月~45年5月に強制連行された中国人は3万8931名に達し,彼らは鉱山や港湾で酷使され,多数の者が死んだ。 また国民の日常生活に対する統制も強まった。…

※「強制連行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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