ケルスス(読み)けるすす(英語表記)Publius Juventius Celsus

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ケルスス(Publius Juventius Celsus)
けるすす
Publius Juventius Celsus
(77以前―129以後)

ユリアヌスとともにローマ古典時代の最盛期を代表する法学者。法務官、執政官(2回)、ハドリアヌス帝の顧問官など顕職を重ね、父の後を継いでプロクルス学派の法学校の学頭となった。剛直な性格の人といわれ、頭脳明晰(めいせき)で鋭敏な感覚の持ち主であり、法律問題に対してつねに独創的な解決を試みた。相続財産の善意占有者と悪意占有者を区別する元老院議決を提案したことは有名である。また、概念の定式化に優れ、「法は正善および衡平の術である」とか、「法律の全部をみず、その一部のみに依拠して判決しあるいは解答するのは法律家たる者のなすべきことではない」とか、さらに「法律を知るとは、その用語をとらえることではなく、その意義および適用を理解することをいう」など、さまざまな定義や法諺(ほうげん)を残している。主著に『法学大全』Digesta39巻がある。[佐藤篤士]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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