コルトス(英語表記)Kollouthos

改訂新版 世界大百科事典 「コルトス」の意味・わかりやすい解説

コルトス
Kollouthos

5世紀末のギリシア詩人生没年不詳。エジプト出身で数編の長詩を書いたと伝えられるが,残っているのは《ヘレネ略奪》394行だけである。トロイア戦争発端にあたるペレウスの結婚から,パリスによりヘレネが誘拐されてトロイアに到着するまでを扱っている。ホメロス以来の伝統的な叙事詩形式によっているが言語は洗練されていない。古代末期の擬古文的な詩の傾向を示す好例となっている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コルトス」の意味・わかりやすい解説

コルトス
Kolluthos

5世紀のギリシアの叙事詩人。ノンノス作風を模した小叙事詩『ヘレネの誘拐』が伝わっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android