ゴッツィ(Carlo Gozzi)(読み)ごっつぃ(英語表記)Carlo Gozzi

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ゴッツィ(Carlo Gozzi)
ごっつぃ
Carlo Gozzi
(1720―1806)

イタリア劇作家ベネチア貴族に生まれ、伝統文化の擁護者として、啓蒙(けいもう)主義による革新派との論争生涯を終始する。ゴルドーニ劇の新しい市民的リアリズムを排撃し、イタリア古典喜劇の手法を踏襲。彼の空想的寓話(ぐうわ)劇は当時の保守的観客を魅了し、国外でも大きな反響をよんだ。『三つのオレンジへの恋』『烏(からす)』(ともに1761)、『トゥランドット姫』(1762)、『緑の小鳥』(1765)などが知られる。

[里居正美]

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