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ゴーボダック Gorboduc

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ゴーボダック
Gorboduc

T.ノートン (最初の3幕) と T.サックビル (あとの2幕) の合作による,イギリスで最初の無韻詩劇。 1562年初演,65年刊。英語による最初のセネカ風の悲劇,初めてイギリス史に材をとった戯曲の一つでもあって,歴史的に重要な作品。イタリア風の黙劇が各幕の初めでその内容を暗示し,セネカ風のコロスが教訓的解説で各幕を締めくくる。リア王の跡を継いだ伝説的な王ゴーボダックは先王の例に学ぶことなく,王国を二人の王子フェレックスとポレックスに分割したため,弟は兄を殺し,その復讐に王妃が弟を殺す。その結果,人民は謀反して王と王妃を殺害し,王国は内乱に巻込まれる。 62年1月 18日にエリザベス女王の前でインナー・テンプル法学院の学生によって上演されたこの悲劇は,扇動と主権分割の危険を若き女王に警告する「為政者の鏡」であり,劇的にみれば場違いな,議会政治をたたえる時代錯誤な終幕の二大演説も,政治的にみれば首肯できるものである。

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