コロス(英語表記)Choros

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コロス」の意味・わかりやすい解説

コロス
Choros

合唱舞踊団。ギリシア劇において,筋の直接の展開から離れて,解説者や批判者として劇に参加する俳優一群。初期においては合唱団 (コロス) が劇の主要部分を占めていたが,後期になるにしたがい,その重要度を減じ,エウリピデスの作品ではほとんど名目的なものとなった。合唱団の人数も,テスピス時代の 50人から前5世紀末には 15人となり,ついにテレンチウスやプラウツスなど,ローマ劇作家の作品からは姿を消すにいたった。しかし,20世紀になって,T.S.エリオットの『寺院殺人』 (1935) や A.ミラーの『橋からの眺め』 (55) など,コロスの機能を再び取入れた作品も出ている。 (→アッチカ悲劇 )  

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