サルキ(読み)さるき(英語表記)saluki

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サルキ」の意味・わかりやすい解説

サルキ
さるき
saluki

哺乳(ほにゅう)綱食肉目イヌ科の動物。家畜イヌの1品種で、獣猟犬ハウンド)に分類される細身の猟犬である。中近東が原産地とみなされ、小形のレイヨウイノシシノウサギキツネなどの猟に用いられてきた。アラビア地方のイスラム教徒の族長にたいせつにされ、現在に至るまで形質にほとんど変化がないといわれる。体型はグレーハウンド型で、四肢が長く、快足の持ち主である。嗅覚(きゅうかく)もよいが、視力もよい。原産地にちなみペルシアのグレーハウンドといわれたり、レイヨウ猟犬のため、小形のレイヨウであるガゼルの名をつけてガゼルハウンドともいわれる。絹のように光沢のある毛をしており、毛色は白、クリーム、トライカラー、ブルーエンドタン、フォーンなどである。耳や尾に飾り毛がある。体高50~71センチメートル、体重25~27キログラム。ショードッグとしても人気がある。

増井光子

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世界大百科事典(旧版)内のサルキの言及

【グルカ】より

… グルカ勢力の中心はインド・ヨーロッパ語系のネパール語を母語として北インド的な文化をもつヒンドゥー教徒で内部はいくつかのカーストに分かれるが,中間諸カーストが欠落しているのが特徴である。高位のカーストはバウンBāhun(ブラフマン),チェトリChetri(クシャトリヤ)で,最下位にカミKāmi(鍛冶屋),サルキSārki(皮職人),ダマイDamāi(仕立屋)などが存在する。王家は広義のチェトリ・カーストに含められるタクリThakuriに属する。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」