シップ・アメリカン(読み)しっぷあめりかん(英語表記)Ship American

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シップ・アメリカン
しっぷあめりかん
Ship American

アメリカのドル防衛策の一環としてとられたもので、アメリカ船を優先的に使用する政策をいう。第二次世界大戦後、アメリカは大規模な経済援助と軍事支出により、国際収支は構造的赤字にみまわれた。その結果、海外でのドル残高の累増と、ヨーロッパ諸国の生産力の復興に伴うアメリカ経済の相対的低下により、ドルと金との兌換(だかん)がおこり、アメリカからの金の流出が続き、1960年前後からドル危機が発生した。アメリカは、国際通貨としてのドルの信認を回復するため、ドル防衛策を進めたが、その一つとして、アメリカの対外援助物資について、アメリカの商品を優先的に買い付けるバイ・アメリカン政策とともに、その輸送に際してはアメリカ船を優先的に使用するシップ・アメリカン政策がとられた。これらの政策は、ドルの海外流出を防ぐとともに、一方では国内産業の保護を目的とするものであった。[秋山憲治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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