ジュネーブ聖書(読み)ジュネーブせいしょ(英語表記)Geneva Bible

翻訳|Geneva Bible

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジュネーブ聖書」の意味・わかりやすい解説

ジュネーブ聖書
ジュネーブせいしょ
Geneva Bible

イギリス女王メアリー1世の迫害によってジュネーブに逃れた清教徒がカルバンの影響のもとに 1560年訳出した保守的な英訳聖書。章節番号をつけた最初の英訳聖書で,カルバン主義色彩の強い簡潔な注が付してある。主として,W.ウィッテンガムがティンダル訳を土台にして訳したもので,ウィッテンガム聖書ともいわれる。シェークスピアもこれを愛用し,メイフラワー号に乗ったピルグリム・ファーザーズプリマスにたずさえていったのもこの聖書といわれている。『創世記』3章7でアダムイブが最初に身に着けた物を従来の「前掛け」とせず,もっと慎み深い breeches (半ズボン) と訳したので,ブリーチェス・バイブル Breeches Bibleと呼ばれることもある。

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