山川 世界史小辞典 改訂新版 「スラヴ民族」の解説
スラヴ民族(スラヴみんぞく)
Slavs
スラヴ諸語を話し,民族的起源を同じくし,文化的にも共通性を持つ人々の総称。スラヴ諸語はインド・ヨーロッパ語族の一つ。スラヴ民族の起源は,ほぼカルパティア山脈の北側,ヴィスワ川とドニエプル川の両河川の中流域とされ,そこから6世紀頃にアヴァル人の西進を受けて移動したと考えられている。スラヴ民族は,東方正教を信ずる東スラヴ族のロシア人,ウクライナ人,ベラルーシ人,南スラヴ族のうちのセルビア人,モンテネグロ人,マケドニア人,ブルガリア人,ローマ・カトリックを信ずる西スラヴ族のポーランド人,ソルブ人,チェコ人,スロヴァキア人,南スラヴ族のスロヴェニア人,クロアチア人に大別される。東方正教の地域ではキリル文字が,カトリックの地域ではラテン文字が使われる。総人口は2億8000万人ほど。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報