スートラ(英語表記)sūtra

翻訳|sutra

世界大百科事典 第2版の解説

古代インドでベーダ理解のための補助学の綱要を暗誦用に圧縮した,独特の散文体による短文の規定,およびそのような文体で編纂された綱要書。ベーダを伝承する学派の中で用いられたが,後にはそれ以外の哲学・学芸の学派もその教理の綱要書にこの文体を用いたので,それらの作品もスートラと呼ばれる。原義は〈糸〉で,花を貫いて花輪とするように,教法を貫く綱要の意となったと考えられる。仏教もこれにならい釈迦の教法を文章にまとめたものを総称してスートラ(パーリ語ではスッタsutta)と呼んだ(ただし,仏教の〈経典〉には文体的にはスートラ体といえないものが多い)。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のスートラの言及

【結集】より

…その後100年を経てバイジャーリー(毘舎離)において第二結集が行われ,さらにアショーカ王の時代にパータリプトラ(華氏城)において第三結集が行われたといわれる。こうして整理された教法はスートラ(経,〈たて糸〉の意)と呼ばれ,やがて長文の経典となった。三蔵【三友 量順】。…

※「スートラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

ノーブレスオブリージュ

《「ノブレスオブリージュ」とも》身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android