ソジュ(読み)そじゅ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソジュ」の意味・わかりやすい解説

ソジュ
そじゅ / 焼酒

朝鮮半島の蒸留酒で、日本の焼酎(しょうちゅう)と同じもの。薬酒(ヤクチュ)(清酒(チョンジュ))やマッコリマッカリ)と同じ小麦麹(こうじ)の麯子(きょくし)を、米、麦、コウリャントウモロコシ粉の蒸したものにあわせて醸造し、それを蒸留したもの。蒸留法は高麗(こうらい)時代の14世紀に元から伝えられたもので、技法にちなんで別に火酒(フアジュ)、気酒(キジュ)、白酒(ペクチュ)、露酒(ロジュ)ともよばれ、モンゴル語から入った阿剌吉(アラギ)酒という呼称もある。近年とくに飲酒比重がソジュに移り、朝鮮半島でもっとも多く消費される酒は、マッコリをしのいだこのソジュである。アルコール分25~35%のものが主流であり、漢方薬などの生薬(しょうやく)成分を抽出してつくる薬用酒の主材にはもうすこしアルコール分の高いものも使われる。

[鄭 大 聲]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

一富士二鷹三茄子

初夢に見るものの中で、縁起のよいとされているものを順に挙げた句。[補説]一に富士山、二に愛鷹あしたか山、三に初茄子の値段と、駿河国で高いものを並べた句ともいわれる。...

一富士二鷹三茄子の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android