朝鮮半島でつくられる大衆的な濁酒(だくしゅ)。マッカリとは日本で定着した表現。マッは大ざっぱ、コリは濾(こ)すの意で「あらごし酒」となる。蒸し米と小麦麹(こうじ)をあわせて一段で仕込む速醸酒で、3、4日で仕上げ、上層の清澄部分と下層の濁りの部分とを分けずに、そのままあわせて濾した濁(にご)り酒。若干の粘性はあるが、弱い甘味と酸味が特徴。薬酒(ヤクチュ)の下層の濁り部分(濁酒(タツチュ))をもマッコリとよぶこともある。近年韓国(大韓民国)では主食用の米は節約する意味で使用せず、小麦粉で代用するが、米の生産に余裕が出たときは米のマッコリが市場に出る。近世までは自家醸造が自由であったが、現在は専売品のみである。新しい規格が定められて、いま、韓国でマッコリとされる酒のアルコール分は6%が基準となっている。
[鄭 大 聲]
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