ゾイト・ホラント(読み)ぞいとほらんと(英語表記)Zuid-Holland

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゾイト・ホラント」の意味・わかりやすい解説

ゾイト・ホラント
ぞいとほらんと
Zuid-Holland

オランダ南西部の州。「南ホラント」の意。総面積3446平方キロメートル、陸地面積2907平方キロメートル、人口342万0700(2001)。人口密度は1平方キロメートル当り1180人で、オランダ11州中もっとも稠密(ちゅうみつ)。北海に面し、北部は砂丘、海成粘土層、泥炭地からなり、南部はレック、ワール、マースの3河川の沖積地と河口の島で構成され、大部分が海面下の標高にある。農牧業が主産業で、酪農のほか球根、花卉(かき)、野菜の園芸農業が盛んである。ロッテルダムには石油化学を中心とする大工業地域が形成されている。このほか実質的首都(政府所在地)でかつ州都ハーグや、大学都市ライデン、商業中心地ドルドレヒト、陶器のデルフト、チーズのホウダゴーダ)などの諸都市がある。1840年にホラント州が南北に分割されて誕生し、第二次世界大戦では他州より大きな被害を受けた。イギリスとの連絡港フック・ファン・ホラントHoek van HollandやEU(ヨーロッパ連合)の玄関となっている貿易港ユーロポートEuroportがある。

[長谷川孝治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android