チラナナ
ちらなな
Philibert Tsiranana
(1912―1978)
マダガスカルの政治家。初代大統領。貧農の子として生まれる。1930年首都タナナリブ(現アンタナナリボ)で教職につき、またフランスのモンペリエ師範学校に留学。1952年政界に入り、1956年フランス国民議会のマダガスカル代表議員。1957年社会民主党(SDP)を結成し書記長となる。1960年独立とともに大統領に就任し、親フランス的立場をとり、1965年のアフリカ・マダガスカル共同機構創設に尽くす。1965年、1972年と3選されたが、1972年5月の軍事クーデターで失脚した。1978年5月病死。
[林 晃史]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
チラナナ
Tsiranana, Philibert
[生]1910/1912.10. マダガスカル,マジュンガ
[没]1978.4.16. アンタナナリボ
マダガスカルの政治家。アンタナナリボ,フランスのモンペリエ両師範学校を卒業。アンタナナリボ技術学校教授を経て,1952年政界入り。 56年西海岸選出フランス下院議員,同年社会民主党 PSDを結成,書記長に就任。 57~58年マダガスカル政府評議会議長。フランスからの漸進的独立を主張し,58~59年臨時政府首席ののち,60年6月 26日独立と同時に初代大統領に選ばれ,65年3月に再選されたが,その親フランス路線に対する批判が高まり,72年5月の学生騒動以来,実権は G.ラマナンツォア軍総司令官に移った。同 10月辞任。 74年には PSDの党首に就任したが 75年 12月に D.ラチラカの政権が確立したため,復権の望みは断たれた。
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