テセイオン

百科事典マイペディア 「テセイオン」の意味・わかりやすい解説

テセイオン

アテネにあるドリス式の小神殿。前450―前440年の建造。メトーペの浮彫が英雄テセウス題材としているので,中世以来テセウスの神殿とみられ,この名がついたが,実際ヘファイストスの神殿とされている。犯罪人などの庇護(ひご)所。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テセイオン」の意味・わかりやすい解説

テセイオン
Thēseion

アテネのアゴラにある古代ギリシアのヘファイストス神殿。テセウスの彫刻があるので,中世以後,一般にテセイオンの名で知られている。前 449年起工,約 30年後に完成建築家の名は不明。ドーリス式,周柱式で柱は6柱× 13柱。パロス大理石を使用。中世には聖堂として用いられたので,最も破損の少い古代ギリシア神殿として現存している。

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世界大百科事典(旧版)内のテセイオンの言及

【ヘファイストス】より

… 彼はもともと小アジアの火山地帯の火の神で,それがエーゲ海上のレムノス島を経由してギリシア本土に入り,火を使うすべての職人の守護神となったものと考えられる。崇拝の中心地は,レムノス島やシチリア島の北に浮かぶリパリ諸島などの火山島と,工業人口の多かったアテナイで,アテナイのアゴラの西側には,前5世紀中ごろに造営されたドリス式の神殿ヘファイステイオンHēphaisteion(かつては誤ってテセイオンThēseionと呼ばれた)が,ほぼ完全な姿のまま残っている。美術作品では,小さな丸帽子をかぶり,槌その他の道具を手にした有髯の中年男で表現されることが多い。…

※「テセイオン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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