テトラヒドロビオプテリン欠乏症(読み)てとらひどろびおぷてりんけつぼうしょう

家庭医学館 の解説

てとらひどろびおぷてりんけつぼうしょう【テトラヒドロビオプテリン欠乏症】

 フェニルアラニン代謝(たいしゃ)されるためには、フェニルアラニン水酸化酵素(すいさんかこうそ)とテトラヒドロビオプテリンという物質が必要です。この物質が体内で合成できないために、血液中のフェニルアラニンの値が上昇する病気です。
症状
 正しい食事療法で、血液中のフェニルアラニンの値を低く保っても、筋肉緊張の異常、けいれん発達の遅れがおこります。この物質が欠乏すると、フェニルアラニン水酸化酵素の作用が障害され、カテコールアミンセロトニンなどの神経に必要な物質も合成されず、神経症状が進行すると考えられます。
●治療
 テトラヒドロビオプテリン、レボドパ、5‐ヒドロキシトリプトファンなどの薬を使用します。
 早期に治療すれば、神経症状を予防できます。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android