フェニルアラニン(読み)ふぇにるあらにん(その他表記)phenylalanine

翻訳|phenylalanine

デジタル大辞泉 「フェニルアラニン」の意味・読み・例文・類語

フェニルアラニン(phenylalanine)

必須アミノ酸の一。芳香族一種多くのたんぱく質中に含まれ、生体内で酵素の働きによりチロシンとなる。

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精選版 日本国語大辞典 「フェニルアラニン」の意味・読み・例文・類語

フェニルアラニン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] phenylalanine ) 必須アミノ酸の一種。各種の蛋白質中に約二~五パーセント含まれる。種子の幼芽中にしばしば遊離状態で発見される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フェニルアラニン」の意味・わかりやすい解説

フェニルアラニン
ふぇにるあらにん
phenylalanine

芳香族α(アルファ)-アミノ酸の一つ略号はPheまたはF。L-フェニルアラニンはタンパク質を構成する芳香族アミノ酸の一つで、全卵に5.4%、脱脂乳に5.1%含まれている。生体内での分解は、非可逆的にヒドロキシル化されてチロシンとなる。チロシンへの代謝ができない先天性代謝異常がフェニルケトン尿症であり、血中には多量のフェニルアラニンが含まれ、尿には多量のフェニルピルビン酸排泄(はいせつ)される。D-フェニルアラニンは、ポリペプチド抗生物質であるグラミシジンSチロシジンバシトラシンなどの構成成分であるが、タンパク質中には存在しない。分子量165.19。水に比較的溶けにくく、メタノール、アルコールにも非常に溶けにくい。

[降旗千恵]

栄養

タンパク質構成アミノ酸の一つ。栄養上、必須アミノ酸(ひっすあみのさん)の一種であるが、食品タンパク質中に広く存在するので、欠乏することはない。体内ではヒドロキシル化されチロシンとなる。チロシンは栄養上、フェニルアラニンの一部を代替えできるので、チロシンが存在する場合とチロシンを欠く場合とでフェニルアラニンの必要量は異なる。

[宮崎基嘉]

『船山信次著『アルカロイド――毒と薬の宝庫』(1998・共立出版)』『健康生活プロジェクト編『健康主義者の正しい食べ方――体に効く、体を変える食品の力』(2003・はまの出版)』


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栄養・生化学辞典 「フェニルアラニン」の解説

フェニルアラニン

 C9H11NO2 (mw165.19).

 タンパク質を構成する通常のアミノ酸の一つで,芳香族アミノ酸に属する.栄養学的には必須アミノ酸の一つ.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェニルアラニン」の意味・わかりやすい解説

フェニルアラニン
phenylalanine

略号 Phe ,L体は融点 283℃ (分解) 。水に可溶の無色葉状晶。種々の蛋白質中に含まれ,人間にとっては必須のアミノ酸で,成人男子で1日に 2.2g摂取する必要があるとされている。D体は融点 285℃ (分解) 。

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改訂新版 世界大百科事典 「フェニルアラニン」の意味・わかりやすい解説

フェニルアラニン
phenylalanine

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