テルミット

精選版 日本国語大辞典 「テルミット」の意味・読み・例文・類語

テルミット

〘名〙 (Thermit) 磁性酸化鉄とアルミニウム粉末を約三対一の比で混合したもの。加熱により化学反応し、大きな反応熱を出し、アルミナと鉄に転換する。なお一般に、金属酸化物とアルミ粉末との反応をテルミット反応という。〔百万人の科学(1939)〕

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デジタル大辞泉 「テルミット」の意味・読み・例文・類語

テルミット(〈ドイツ〉Thermit)

アルミニウム粉と金属酸化物との等量混合物。加熱すると反応して高熱を発生し、酸化アルミニウムと金属になる。

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百科事典マイペディア 「テルミット」の意味・わかりやすい解説

テルミット

アルミニウム粉と酸化鉄粉末との等量混合物。点火すると反応して酸化アルミニウムと鉄を生じ,その際きわめて高熱を発生するので,鉄,鋼などの溶接に用いられ,焼夷(しょうい)弾として使用されたこともある。クロムコバルトマンガンなどの還元冶金(テルミット法ゴルトシュミット法)にも利用される。
→関連項目焼夷弾

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岩石学辞典 「テルミット」の解説

テルミット

(1) 燃焼性の化石物質[Wadsworth : 1891-1892].ギリシャ語のthermosは暖かいの意味.(2) テルミット(thermite, thermit)は金属アルミニウムと酸化第二鉄の細かい粉末の混合物で,瞬間的に高温になり,熔接や焼夷弾などに用いられる.

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世界大百科事典(旧版)内のテルミットの言及

【アルミニウム】より

…このような表面処理技術の発展も用途の拡大を促している。アルミニウム粉末と酸化鉄Fe2O3粉末の混合物(テルミットthermit)に点火するとアルミニウムが酸化され,酸化鉄は還元されて鉄になるが,この際に発する高熱は鉄の溶接(テルミット溶接)に利用される。アルミニウムのこの化学的活性は,クロム,マンガン,バナジウムなどの酸化物を還元して金属を得る冶金法(テルミット法)にも利用されている。…

※「テルミット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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