日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
トルベツコーイ(Sergey Nikolaevich Trubetskoy)
とるべつこーい
Сергей Николаевич Трубецкой/Sergey Nikolaevich Trubetskoy
(1862―1905)
ロシアの宗教哲学者。ウラジーミル・ソロビヨフの後継者。モスクワ大学卒業、1900年に同大学哲学教授。ソロビヨフの「全一哲学」を発展させて、合理主義、神秘主義、経験論を統一しようとして、「具体的観念論」とよばれる学説を提唱した。著作には『古代ギリシアの形而上学(けいじじょうがく)』(1890)、『歴史におけるロゴス論』(1900)などがある。雑誌『哲学と心理学の諸問題』の編集者の一人。政治的にはリベラル派に属し、立憲君主制の支持者であった。
[長與 進]
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