トルマリン(その他表記)tourmaline

翻訳|tourmaline

改訂新版 世界大百科事典 「トルマリン」の意味・わかりやすい解説

トルマリン
tourmaline

複雑な組成のケイ酸塩鉱物で,そのために宝石のうちでも多様な色彩をもつ。一つの結晶石で二つあるいはそれ以上の色の部分をもつパーティカラード・トルマリンparti-colored t.や,外側が緑色,内側が赤ないしピンク色の,スイカを思わせる〈ウォーター・メロン〉はトルマリンのみに見られる特徴で,珍重される。また単色でも,無色から赤,黄,緑,青,紫,褐色,黒までの色をもつものが見られる。代表的なものは緑色のグリーン・トルマリンであるが,赤ないしピンクのルーベライトrubellite,濃青色のインディコライトindicolite,無色のアクロアイトachroite,黒色のショールschorlなど,それぞれ別名をもっている。熱すると電気を帯びるピロ電気性があり,和名の電気石はこの性質に由来する。またチューブ状の液体インクルージョンが平行に多数分布内包されているものは,カボション・カットするとキャッツアイ効果を示すトルマリン・キャッツアイとなる。産地は世界中に分布し,ブラジル,アメリカ合衆国,タンザニアケニアマダガスカルなどがおもな産地である。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のトルマリンの言及

【電気石】より

…日本の代表的な産地としては,福島県石川,山梨県黒平,鳥取県広瀬鉱山,宮崎県鹿川,鹿児島県屋久島などがある。なお,宝石としての電気石については〈トルマリン〉の項目を参照されたい。【青木 義和】。…

※「トルマリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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