ナフチルアミンジスルホン酸(読み)ナフチルアミンジスルホンサン

化学辞典 第2版 の解説

ナフチルアミンジスルホン酸
ナフチルアミンジスルホンサン
naphthylaminedisulfonic acid

C10H9NO6S2(303.32).1-および2-ナフチルアミンのジスルホン酸誘導体の総称.いずれも染料合成の中間体である.以下に数例をあげる.【】1-ナフチルアミンジスルホン酸:
(1)1-ナフチルアミン-2,7-ジスルホン酸.カレ酸ともいう.1-ナフチルアミン-2,4,7-トリスルホン酸を希酸と煮沸して合成する.針状晶.アゾ染料の中間体.[CAS 486-54-4] 
(2)1-ナフチルアミン-4,6-ジスルホン酸.ダール酸Ⅱともいう.ナフチオン酸スルホン化して合成する.水に可溶.青色の蛍光を示す.[CAS 85-74-5] 
(3)1-ナフチルアミン-4,7-ジスルホン酸.ダール酸Ⅲともいう.1-ナフチルアミン-7-スルホン酸をスルホン化して合成する.針状晶.熱湯に可溶.青色の蛍光を示す.直接染料の中間体.[CAS 85-75-6]【】2-ナフチルアミンジスルホン酸:
(1)2-ナフチルアミン-6,8-ジスルホン酸.アミド-G酸ともいう.2-ナフチルアミンあるいは2-ナフチルアミン-6-スルホン酸を発煙硫酸でスルホン化すると得られる.20 ℃ で水に9% 可溶.青色の蛍光を示す.[CAS 86-65-7] 
(2)2-ナフチルアミン-3,6-ジスルホン酸.アミノR酸ともいう.2-ナフトール-3,6-ジスルホン酸を亜硫酸アンモニウムで処理すると得られる.青紫色の蛍光を示す.直接染料の中間体.[CAS 92-28-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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