ナラノヤエザクラ(読み)ならのやえざくら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナラノヤエザクラ」の意味・わかりやすい解説

ナラノヤエザクラ
ならのやえざくら / 奈良の八重桜
[学] Cerasus leveilleana (Koehne) H.Ohba 'Antiqua'
Prunus leveilleana Koehne cv. Nara-Zakura

バラ科(APG分類:バラ科)の落葉高木。奈良に古くから知られるカスミザクラの八重咲き品種。葉は倒卵状楕円(だえん)形で長さ9~12センチメートル、表面の脈上と葉柄に毛がある。4月下旬~5月、茶褐色を帯びた葉を出すとともに、径約3センチメートルの淡紅色花を開く。花弁は30~36枚、雌しべは1~2本あり、萼(がく)や小花柄に毛がある。奈良市雑司(ぞうし)町の知足(ちそく)院のものは国の天然記念物に指定されている。

小林義雄 2020年1月21日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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