ハッチ(読み)はっち(英語表記)hatch

翻訳|hatch

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハッチ(船)
はっち
hatch

船の貨物倉またはその他の区画へ貨物を搬入・搬出したり、人が出入りするために設ける開口の総称。開口の周囲には板材を甲板に垂直に立て回して補強するが、これをハッチコーミングという。甲板上では、打ち込む海水や風雨の浸入を防ぐために、蓋(ふた)の役目をするハッチカバーが必要である。古くから使われていたハッチカバーは、ハッチコーミングの上にハッチビームを船体の横方向に約1メートル程度の間隔で並べ、その上に細長い木板製のハッチボードを船体の長さ方向に敷き詰め、その上から防水加工をした帆布を2、3枚かぶせて端を帯金で押さえるか、ロープで縛り付けていた。しかし、この方法では荷役に多くの人手と時間がかかるし、悪天候時には海水が浸入して沈没する危険もあった。1950年代の中ごろに現れた鋼製ハッチカバーは、機械化による労力の軽減と確実な閉鎖性で従来の欠点を克服し、急速に普及した。[森田知治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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