ハドレー(読み)はどれー(英語表記)George Hadley

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハドレー」の意味・わかりやすい解説

ハドレー
はどれー
George Hadley
(1685―1744)

イギリス物理学者、気象学者。ロンドンで生まれる。初めオックスフォード大学で法学を修め、卒業後ロンドンに法律事務所を開いた。王立学会のさまざまな学者と交わり多方面の問題に興味をもつようになったが、1735年に書いた「一般貿易風の原因について」は大気大循環論のはしりともいうべき重要な論文で、現在でも熱帯貿易風帯の循環は「ハドレー循環」の名でよばれている。大循環の原因を、(1)赤道地方と極地方の気温差、(2)地球自転の影響、の二つであると考えたが、これは現代でも通用する卓見である。なお、兄のジョンJohn Hadley(1682―1744)は六分儀の考案者として知られる。

根本順吉

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android