ハドレー循環(読み)ハドレージュンカン(その他表記)Hadley circulation

デジタル大辞泉 「ハドレー循環」の意味・読み・例文・類語

ハドレー‐じゅんかん〔‐ジユンクワン〕【ハドレー循環】

地球規模の大気大循環の一つ。赤道付近の熱帯収束帯で温められて上昇した空気が、南北方向に緯度30度付近まで移動しつつ、次第に冷えて亜熱帯高圧帯で下降し、再び赤道に向かって循環を形成する。地表付近では地球の自転にともなう東寄りの流れとなり、これが中緯度から赤道に向かう貿易風となる。18世紀に英国の気象学者G=ハドレー提唱

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関連語 コリオリ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハドレー循環」の意味・わかりやすい解説

ハドレー循環
ハドレーじゅんかん
Hadley circulation

熱帯亜熱帯における対流圏の南北直接循環。赤道付近の熱帯収束帯で上昇した空気はその極側にある亜熱帯高圧帯で下降し,熱帯で暖められた空気が亜熱帯付近にまで運ばれる。大気下層では熱帯収束帯で収束する風にコリオリの力が働くため,北半球では北東貿易風,南半球では南東貿易風となって地上と上層収支が合っている。この構造によって,赤道直下の熱は効率よく中緯度に運ばれる。高緯度側の境界は南北約 30°で,下降気流のために高圧帯となり高気圧が発達して陸地では砂漠地帯が多く存在する。上空には亜熱帯ジェット気流(西寄りの風)が吹き,それより高緯度側は偏西風循環となっている。1735年にイギリスの気象学者ジョージ・ハドレーが大気大循環の理論として提案した。

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最新 地学事典 「ハドレー循環」の解説

ハドレーじゅんかん
ハドレー循環

Hadley circulation

太陽放射の南北差により,赤道付近の海洋上の暖かく湿った空気が上昇し,対流圏界面付近で中緯度に向かい,地球自転の影響を受け西寄りの風となり緯度30°付近で下降し,亜熱帯高圧帯を形成して赤道付近に向かい,地球自転の影響を受け東寄りの風(貿易風とも)となり,熱帯収束帯を形成するという熱帯・亜熱帯の対流圏における空気の循環。1735年,英国のG.Hadleyが赤道地方と極地方の気温差と地球自転の影響で軸対称な貿易風を説明したことによる。

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法則の辞典 「ハドレー循環」の解説

ハドレー循環【Hadley circulation】

貿易風の説明として,ハドレー(G. Hadley)によって提案された大気循環機構.緯度線方向に一様な直接熱循環である.両半球において,緯度約30° と赤道の間を赤道方向に吹く貿易風と,赤道付近での上昇流,上空での極方向風,緯度約30° 付近における下降風からなる.

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