ハント(Sir Henry Cecil John Hunt)(読み)はんと(英語表記)Sir Henry Cecil John Hunt

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ハント(Sir Henry Cecil John Hunt)
はんと
Sir Henry Cecil John Hunt
(1910―1998)

イギリスの登山家。エベレスト初登頂に成功したイギリス隊の隊長として知られる。第一次世界大戦中戦死した父の志を継いで士官学校に入り軍人となる。15歳のときから登山を行い、1935年にはカラコルムのサルトロ・カンリを試登し、また37年にはカンチェンジュンガ偵察などを行っている。第二次世界大戦後の53年イギリス山岳界待望のエベレスト第七次隊の隊長となり、5月29日第二次アタック隊のヒラリーテンジンにより初登頂が果たされた。ハントは隊長として世界最高峰を極め、イギリスの国威を高めた功績によりサーの称号を受けた。62年にはパミール遠征隊長となった。1956~58年はアルパイン・クラブ会長も務めた。著書に『エベレスト登頂』The Ascent of Everestなどがある。

[徳久球雄]

『J・ハント著、田辺主計・望月達夫訳『世界探検全集15 エベレスト登頂』(1977・河出書房新社)』

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