デジタル大辞泉
「士官学校」の意味・読み・例文・類語
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しかん‐がっこうシクヮンガクカウ【士官学校】
- 〘 名詞 〙 士官を養成するための学校。日本の旧陸軍士官学校は、陸軍幼年学校の卒業生および旧制中学四年修了または五年卒業のものが入学し、卒業すると少尉に任官した。
- [初出の実例]「士官の能否は強弱の所係、故に士官学校を設け」(出典:郵便報知新聞‐明治七年(1874)二月七日)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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士官学校
しかんがっこう
military, naval, and air academies
軍の将校を養成するための教育機関。陸軍の場合,ヨーロッパでは 17世紀後半に設立の動きが生じ,18世紀中頃正式に創設されるようになった。なかでもプロシアが各国にさきがけ,オーストリア,ハンガリー,帝政ロシアが,プロシアに範をとり陸軍士官学校を設立した。フランスでは 1794年創設のエコール・ポリテクニクと,ナポレオン1世が 1803年に創設したサンシール陸軍士官学校の2系統があり,イギリスでは 1741年ウーリッジに創設されたロイヤル・ミリタリー・アカデミーと,1802年騎兵と歩兵を主眼に創設されたロイヤル・ミリタリー・カレッジとが 1947年に統合されたサンドハースト陸軍士官学校がある。アメリカ合衆国にはウェストポイント陸軍士官学校がある。日本は明治1 (1868) 年,陸軍士官学校の前身を設立した。
海軍では,アメリカのアナポリス海軍兵学校,イギリスのダートマスにある海軍兵学校が有名。イギリスは 1729年ポーツマスに海軍兵学校を初めて開設。チャールズ2世のもとで,海軍将校を育成するために少年を集めて海軍士官候補生として教育を施す制度をつくった。日本は明治2 (1869) 年に海軍兵学校の前身を設立した。
空軍は,イギリスが第1次世界大戦の経験に基づいて,空軍の新設をうけ,1920年リンカーンシャーのクランウェルに空軍士官学校を設立した。修業期間は3年で,飛行術と大学程度の教育を授け,将校となる素地をつくった。アメリカでは空軍の独立が第2次世界大戦後だったことから,空軍士官学校の設立も 1954年と遅かった。修業期間は4年で,一般教養と科学技術を教えるとともに航空教育訓練を行なう。卒業後は空軍少尉に任命し,航空士の資格を与える。日本では,戦前は陸軍航空士官学校,戦後は防衛大学校が空軍士官を養成している。 (→軍学校 )
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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