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バッカナール bacchanale

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

バッカナール
bacchanale

古代ギリシアに起源する,酒と収穫の神ディオニュソス (バッカス) を祀る祝祭。初め,ディオニュソスに扮した踊り手の独舞を中央に,50人ほどの踊り手が輪舞を踊って収穫を祝う祭りであった。独舞は,作物の輪廻に従い,生れ,悩み,しおれ,そして定めのときに再生すべく枯れることを表わす。初め田園の祭りであったが,やがて大衆による滑稽劇として,あるいは特定の家が司る秘儀の形でギリシア全土に広まった。特にアテネで行われた大ディオニュソス祭は,踊りのほか,行列,供儀,詩のコンクール,祝典劇など多彩な催しで構成された。ギリシア悲劇はここから誕生したといわれる (→アッチカ悲劇 ) 。神々などに扮した祭りの踊り手たちは,足を踏鳴らして渦巻状に踊り,恍惚状態となる。のちにこの祭りはローマに伝えられ,そのエロティシズムが優先されるようになって,紀元前 186年にその放埒さから禁止された (→バッカナリア ) 。今日の謝肉祭 (→カーニバル ) はこれらの祭りの名残りである。

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