百科事典マイペディア 「ギリシア悲劇」の意味・わかりやすい解説
ギリシア悲劇【ギリシアひげき】
→関連項目ディテュランボス|テスピス
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「アッチカ悲劇」のページをご覧ください。
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… 劇作術とのかかわりで付け加えれば,代行型演戯による演劇は,アリストテレスも定義するとおり,作者が報告者の立場に終始する〈歴史〉とも,作者が報告者でありかつ物語中の人物にもなる〈叙事詩〉とも異なって,作者が現実の人間を行動させることによって物語を語るのである。しかし,そのようなアリストテレス型の演劇の内部においても,登場人物自身による〈語り〉は,ギリシア悲劇においても17世紀フランス演劇においても重要な見せ場だったばかりでなく,日本の能や人形浄瑠璃のように,〈語り物〉構造を保有しながら演劇の一様式として完成しえたものもある。ブレヒトの叙事演劇も発想のヒントは能であったし,現代作家のうちにはS.ベケットや特にM.デュラスの近作のように〈語り物〉構造の上に立つ作品も多く,このような作品にあっては,演戯者は演戯のレベルですでに〈語り手〉と〈行為者〉という二重性を担わされるのである。…
…演劇の母体が祈禱(朗誦)や舞踊を伴った宗教的祭儀,つまりリズミカルな音声言語の語られる場にあったことを思えば,これは当然といえよう。ディオニュソス祭儀に由来するギリシア悲劇(ギリシア演劇)も,中世キリスト教会の神事の展開としての聖史劇,秘跡劇も,そして寺社に所属して祭礼のおりに芸を演じた猿楽師たちの後身である観阿弥,世阿弥の能も,すべて詩劇である。散文が演劇の主たる言語になるのは,西欧近代以後のことである。…
※「ギリシア悲劇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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