バングラデシュ二大政党(読み)ばんぐらでしゅにだいせいとう

知恵蔵 「バングラデシュ二大政党」の解説

バングラデシュ二大政党

1億4000万人を超える人口を持つバングラデシュで政権を競い合うバングラデシュ民族主義者党(BNP=Bangladesh Nationalist Party)と、アワミ連盟(AL=Awami League)。いずれも非業の死を遂げた英雄ゆかりの女性が党を率いている。現与党BNPは、カレダ・ジア首相党首とする中道右派政党。1978年にジアウル・ラーマン大統領(元陸軍参謀長)の支持者が結成。81年に同大統領が暗殺され、妻のカレダが後継した。91年の総選挙でALを破り、カレダは同国初の女性首相に就任した。96年総選挙でALに敗れたが、2001年10月の総選挙で圧勝し、復帰した。経済建設を重視し、穏健な改革を訴え、都市住民らの支持を集めたとされる。一方、ALは「建国の父」といわれるムジブル・ラーマン初代大統領が中心になって結成された。70年の総選挙では、バングラデシュの前身である東パキスタンの自治権拡大を掲げて第1党になったが、独立後に政権に就いたムジブル・ラーマン大統領は75年のクーデターで暗殺された。その長女であるシェイク・ハシナ・ワゼドが党首を後継し、96年総選挙に勝ち、首相に就任した。01年総選挙に大敗後、03年6月から国会をボイコットしたが、04年6月に国会に復帰した。

(竹内幸史 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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