ビンスバンガー(読み)びんすばんがー(英語表記)Ludwig Binswanger

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ビンスバンガー
びんすばんがー
Ludwig Binswanger
(1881―1966)

スイスの精神病理学者、哲学者。スイスやドイツの大学で医学を学んだのち、チューリヒ大学で無給副手を勤め、また学位を得た。このチューリヒ時代にユングやフロイトと個人的に知り合い、彼らの思想から多くの影響を受けた。1911年以降、父の後を継いでスイスの生地クロイツリンゲンの私立精神科病院の院長となり(~1956)、患者の診療にあたるとともに、学究生活を続ける。この病院長時代にフッサールの現象学やハイデッガーの『存在と時間』における現存在分析から多大の啓発を受け、現象学的方法による精神分析の新しい手法を編み出し、この立場からフロイトによる精神分析を批判した。論文に『と実存』(1930)、著書に『人間現存在の根本形式と認識』(1942)、『精神分裂病』(1957)などがある。[宇都宮芳明]
『宮本忠雄他訳『精神分裂病』1、2(1960、1961・みすず書房) ▽L・ビンスワンガー著、荻野恒一他訳『現象学的人間学』(1967・みすず書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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