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フィリピンのキリスト教 フィリピンのキリストきょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フィリピンのキリスト教
フィリピンのキリストきょう

16世紀なかば,スペインによるフィリピン諸島の占領と植民地化に伴い,スペイン政府の保護下に,カトリック教会の諸修道会の宣教が始った。 19世紀までにフィリピン人の間に広く根をおろしたが,現地人聖職者の養成は遅れた。しかしスペインの植民地主義への反発から,現地人聖職者の指導下に分離運動が起り,1902年には独立教会が形成された。アメリカ=スペイン戦争後,アメリカのとった政教分離政策により学校制度の非宗教化が進み,知識人の間ではカトリック信仰の弱体化もみられたが,反面,アメリカ系のプロテスタント教会の宣教が盛んになり,20年には土着プロテスタント教会が形成された。カトリック教会は一般に政治的社会的には保守的であったが,第2次世界大戦後は,キリスト教の社会的責任に対する自覚が次第に浸透し,各地で宣教師や聖職者,信徒による社会改革運動が進められた。特にマルコス政権の独裁や社会運動弾圧が激化するに伴い,司教団もまたこれに対する批判的な姿勢を示すようになり,86年の政変,アキノ政権誕生にも影響を与えたといわれている。フィリピンの人口のうち 90%がカトリックといわれ,アジアでは唯一のキリスト教国である。

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