フルミスト(読み)ふるみすと(英語表記)FluMist

知恵蔵mini 「フルミスト」の解説

フルミスト

鼻腔に噴霧するタイプのインフルエンザ生ワクチンの商品名。製造販売元は米国のmedImmune社。2003年に米国で承認され、11年にはヨーロッパでも承認されて広く使われているが、日本では14年現在、未承認となっている。そのため日本では、医療機関が個人輸入をして接種しているが、万一重大な副作用が生じた場合には医薬品副作用被害者救済制度が適用されない。フルミストは鼻の中に直接噴霧するため、インフルエンザの侵入経路である鼻粘膜に直接免疫を作ることができる、注射をしなくて済むといったメリットがある。かつ、2歳~5歳の発症予防率が80%~90%と、特に小児に対する効果が非常に高く、ワクチンの有効期間も約1年と長い。生きたウイルスを接種する生ワクチンであるため、接種後数日間、軽い風邪の症状を起こす可能性がある。2歳未満・50歳以上の人、5歳未満で喘鳴の既往がある人、1年以内に喘息発作を起こした人、妊娠中の人などには接種できない。

(2014-12-9)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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