日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホレリス」の意味・わかりやすい解説
ホレリス
ほれりす
Herman Hollerith
(1860―1929)
世界最初の統計機械(パンチカードシステム)の発明者。ドイツ移民の子としてニューヨーク州バッファローに生まれる。1879年コロンビア大学マインズ・スクールを卒業後、内務省統計調査室に入り、1882年マサチューセッツ工科大学講師となる。当時、国勢調査の集計の迅速化が要請されていたので、ホレリスは統計機械の発明を志し、1889年、パンチカードと統計機械を組み合わせた電気式製表機を完成、翌1890年、政府による公開競争実験で最優秀の成績をあげ、政府国勢調査集計に採用された。1896年タビュレーティング・マシン社Tabulating Machine Co.を設立、1911年今日のIBMの前身であるCTR社(コンピューティング・タビュレーティング・レコーディング社)となった。
[荒川 泓]