化学辞典 第2版 「マクスウェル模型」の解説
マクスウェル模型
マクスウエルモケイ
Maxwell model
フック弾性を示すばねと,ニュートン粘性を示すダッシュポットを直列に組み合わせた力学模型.応力σ -ひずみγ -時間tの関係は,ばねの弾性率をG,ダッシュポットの粘性率をηとすれば,微分方程式,
で表される.一定ひずみを与えたときの応力緩和は,
で表される.ここで,σ0 は初期応力,τは緩和時間τ = (η/G)である.応力は指数関数的に単調に減少する.速い変形では,σ = γGとなり,フックの法則が成立し,遅い変形では,
で流動し,ニュートン粘性で表される.高分子材料における応力緩和現象,えい糸性などの力学的性質を表すのに用いられる.[別用語参照]フォークト模型
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報