マトリン

化学辞典 第2版 「マトリン」の解説

マトリン
マトリン
matrine

C15H24N2O(248.37).ソホカルピジンともいう.マメ科マトリグサSophora angustifoliaの根(漢薬の苦参)および同属の植物より得られるアルカロイド.ルピンアルカロイドに属し,ルパニンの構造異性体である.精製方法の違いにより,次の4種類の多形が存在し,これらは相互転換できる.α形は融点77 ℃.β形は融点87 ℃.+38°(エタノール).γ形は沸点223°(0.8 kPa).1.088.δ形は融点84 ℃.+41°(水).水,ベンゼン,クロロホルム,エーテルに可溶.臭化水素酸塩は融点272~275 ℃.総アルカロイドを水酸化カリウムで加水分解すると,マトリン酸カリウムC15H25N2O2K(融点239 ℃)として容易に精製できる.これを2% 塩酸と処理すると,マトリン塩酸塩となり,アルカリ処理でマトリンを再生する.中枢抑制,抗原虫作用,末梢血管収縮などの薬効が報告されているが,毒性が強いので多量には用いられない.[CAS 519-02-8]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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