愛知県中南部、額田郡(ぬかたぐん)にある町。岡崎、蒲郡(がまごおり)両市の中間に位置する。1952年(昭和27)町制施行。1954年豊坂(とよさか)村と合併。JR東海道本線、国道23号、248号が通じる。また、三河湾スカイラインも走る。農業は米、果樹、畜産が盛んで、筆柿を特産する。複数の内陸工業団地があり、自動車関連の工業が盛んである。三ヶ根山(さんがねさん)、遠望峰(とぼね)山などの観光地のほか、深溝(ふこうず)松平氏の廟所(びょうしょ)本光寺がある。1995年(平成7)幸田の万歳(三河万歳)が国の重要無形民俗文化財に指定された。面積56.72平方キロメートル、人口4万2449(2020)。
[伊藤郷平]
『『幸田町史』(1974・幸田町)』▽『『幸田町史 資料編』全3巻(1994~1996・幸田町)』
愛知県南部,額田(ぬかた)郡の町。人口3万7930(2010)。中央部をJR東海道本線,国道248号線が通り,東に東海道新幹線の坂野坂トンネル,西に永野トンネルがある。東部に遠望峰(とぼね)山,南部に三ヶ根山があり,中央部には北流する広田川の沖積地が広がる。明治初期まで菱池沼があり,江戸時代から開発が進められ,1880年代の干拓工事の完成により,水田地帯となった。東部の台地には古墳群や溜池が点在し,国道248号線沿いに集落が発達,イチゴ,トマトなどの施設園芸や畜産が盛んである。国道23号線の走る西部一帯は傾斜地で,ミカン,柿の栽培が行われる。南部の深溝(ふこうず)を中心に,東海道本線に沿って繊維工場が立地し,近年は北部に金属・機械工場が進出している。三河湾国定公園に属する遠望峰山,三ヶ根山を中心に観光開発が進む。
執筆者:萩原 毅
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